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ノートパソコンの初期化とは?基本知識を押さえよう
ノートパソコンの初期化とは、パソコンを工場出荷時の状態に戻す作業のことです。「リカバリー」や「リセット」とも呼ばれ、パソコン内のデータや設定をすべて消去し、購入時と同じクリーンな状態に復元します。
「パソコンの動作が重くなった」「ウイルスに感染したかもしれない」「売却・譲渡する前にデータを消したい」――こうした悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。初期化はこれらの問題を一気に解決できる強力な手段です。
しかし、正しい手順を踏まないとデータが消失したり、初期化そのものが失敗したりするリスクもあります。この記事では、ノートパソコンの初期化に必要な準備・具体的な手順・注意点を、WindowsとMacの両方について徹底的に解説します。初めて初期化に挑戦する方でも安心して作業できるよう、わかりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
初期化が必要になる主なケース
ノートパソコンの初期化が必要になるシーンは、大きく分けて以下の5つです。
- 動作が極端に遅くなった場合:長年の使用で蓄積された不要ファイルやレジストリの肥大化が原因で、起動やアプリの動作が著しく遅くなることがあります。
- ウイルス・マルウェアに感染した場合:セキュリティソフトでも完全に駆除できない深刻な感染時は、初期化が最も確実な対処法です。
- ブルースクリーンが頻発する場合:システムファイルの破損により、Windowsが正常に起動しない状態になったときに有効です。
- パソコンを売却・譲渡する場合:個人情報やデータの流出を防ぐため、初期化は必須の作業です。
- OSの大型アップデート後に不具合が出た場合:アップデートとの相性問題で不安定になったとき、クリーンな状態から再構築するのが効果的です。
初期化と再インストールの違い
混同されがちですが、「初期化(リセット)」と「OSの再インストール(クリーンインストール)」は厳密には異なります。
| 項目 | 初期化(リセット) | クリーンインストール |
|---|---|---|
| 作業内容 | 内蔵リカバリー領域を使って復元 | USBやDVDからOSを新規インストール |
| 難易度 | 比較的簡単 | やや上級者向け |
| 所要時間 | 30分〜1時間程度 | 1〜2時間程度 |
| メーカー製アプリ | 復元される場合が多い | すべて消去される |
| 適したケース | 一般的なトラブル解消 | OSそのものを最新にしたい場合 |
多くの場合、ノートパソコンの不調を解消するには初期化(リセット)で十分です。本記事では、この初期化の手順を中心に解説していきます。
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初期化の前に必ずやるべき5つの準備
ノートパソコンの初期化で最も重要なのは、事前準備です。準備不足のまま初期化すると、大切なデータを失ったり、初期化後に困ったりすることがあります。以下の5つのステップを必ず実行してください。
1. 重要データのバックアップ
初期化を行うと、パソコン内のデータはすべて消去されます。以下のデータは必ずバックアップを取りましょう。
- ドキュメント・写真・動画:デスクトップやマイドキュメント、ピクチャフォルダ内のファイル
- ブラウザのブックマーク・パスワード:Chrome、Edge、Firefoxなどのお気に入りと保存パスワード
- メールデータ:Outlookなどのローカル保存メール(PST/OSTファイル)
- アプリの設定ファイル:ゲームのセーブデータ、会計ソフトのデータベースなど
- デスクトップに保存したファイル:意外と見落としがちなので注意が必要です
バックアップ先としては、外付けHDD(ハードディスク)、USBメモリ、クラウドストレージ(Google Drive、OneDrive、Dropbox等)が一般的です。特に重要なデータは、2箇所以上にバックアップする「3-2-1ルール」を意識すると安心です。
2. Microsoftアカウント・Apple IDの確認
初期化後のセットアップには、MicrosoftアカウントやApple IDが必要です。IDとパスワードを事前に確認しておきましょう。パスワードを忘れている場合は、初期化前にリセットしておくことを強くおすすめします。
特にWindows 11では、初回セットアップ時にMicrosoftアカウントでのサインインがほぼ必須となっています。ローカルアカウントで使いたい場合は、別途手順が必要になるので注意してください。
3. ソフトウェアのライセンスキーを控える
有料ソフトウェアを使用している場合、再インストール時にライセンスキー(プロダクトキー)が必要です。以下のソフトは特に確認しておきましょう。
- Microsoft Office(Microsoft 365はアカウントに紐づいているので比較的安心)
- Adobe Creative Cloud
- ウイルス対策ソフト
- 業務用アプリケーション
ライセンスキーは、購入時のメールやパッケージに記載されていることが多いです。「ProduKey」などのフリーソフトで現在インストールされているソフトのキーを事前に確認しておく方法もあります。
4. 電源とネットワーク環境の確保
初期化中にバッテリーが切れると、致命的なトラブルになる可能性があります。必ずACアダプターを接続した状態で作業してください。また、初期化後のWindowsアップデートやドライバーのダウンロードには安定したインターネット接続が必要です。Wi-Fiのパスワードも控えておきましょう。
5. 回復ドライブの作成(推奨)
万が一、初期化が途中で失敗した場合に備えて、回復ドライブ(リカバリーメディア)を作成しておくことをおすすめします。Windowsの場合、16GB以上のUSBメモリがあれば作成できます。「コントロールパネル」→「回復」→「回復ドライブの作成」から手順に沿って進めるだけで完了します。
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【Windows 10/11】ノートパソコンの初期化手順
ここからは、Windows 10およびWindows 11でのノートパソコン初期化手順を詳しく解説します。どちらのOSでもほぼ同じ操作で初期化できます。
方法1:設定画面からの初期化(最も一般的)
パソコンが正常に起動する場合は、この方法が最も簡単です。
- 設定を開く:スタートメニューから「設定」(歯車アイコン)をクリックします。キーボードの「Windowsキー + I」でも開けます。
- システム → 回復を選択:Windows 11では「システム」→「回復」、Windows 10では「更新とセキュリティ」→「回復」を選択します。
- 「このPCをリセットする」をクリック:「PCをリセットする」ボタン(Windows 10では「開始する」)をクリックします。
- オプションを選択:「個人用ファイルを保持する」と「すべて削除する」の2つが表示されます。完全な初期化を行う場合は「すべて削除する」を選択してください。
- 再インストール方法を選択:「クラウドからダウンロード」と「ローカル再インストール」のどちらかを選びます。インターネット接続が安定していれば「クラウドからダウンロード」がおすすめです。最新のOSファイルが使用されるため、初期化後のアップデートが少なくなります。
- 追加の設定を確認:「設定の変更」をクリックすると、「データのクリーニングを実行しますか?」という項目が表示されます。売却・譲渡する場合は「はい」に変更してください。データの復元を困難にする処理が行われます。
- 「リセット」をクリック:最終確認画面で内容を確認し、「リセット」ボタンをクリックします。
- 自動で再起動:初期化処理が始まり、パソコンが数回再起動します。所要時間は30分〜1時間程度です。この間は電源を切らないでください。
方法2:起動できない場合の初期化(回復環境から)
Windowsが正常に起動しない場合でも、初期化は可能です。
- 自動修復画面に入る:電源ボタンを押してメーカーロゴが表示されたら、電源ボタンを長押しして強制終了します。これを2〜3回繰り返すと、「自動修復」画面が表示されます。
- 「詳細オプション」をクリック:自動修復の画面で「詳細オプション」を選びます。
- 「トラブルシューティング」を選択:「このPCを初期状態に戻す」を選択します。
- 以降の手順は方法1と同じ:オプション選択後の流れは、設定画面からの初期化と同様です。
方法3:回復ドライブからの初期化
事前に回復ドライブを作成していた場合は、USBメモリから起動して初期化できます。
- 回復ドライブのUSBメモリをパソコンに挿入します。
- 電源を入れ、起動時にF12キー(メーカーにより異なる)を押してブートメニューを表示します。
- USBメモリを選択して起動します。
- 「キーボードレイアウトの選択」で「Microsoft IME」を選びます。
- 「トラブルシューティング」→「ドライブから回復する」を選択して進めます。
なお、メーカーによっては独自のリカバリー方法が用意されている場合があります。例えば、NECは「再セットアップメディア」、富士通は「リカバリディスク」、Lenovoは「Novo Button」など、それぞれ専用の手順があります。お使いのメーカーの公式サポートページも確認しておくと安心です。
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【Mac】ノートパソコンの初期化手順
MacBook Air / MacBook Proなど、Macのノートパソコンの初期化手順も解説します。macOSのバージョンやチップ(Intel / Apple Silicon)によって手順が若干異なります。
macOS Monterey以降(Apple Silicon / T2チップ搭載Mac)
macOS Monterey(12.0)以降を搭載したMacでは、非常にシンプルな手順で初期化できます。
- 「システム設定」を開く:画面左上のAppleメニューから「システム設定」を選択します。
- 「一般」→「転送またはリセット」を選択:macOS Venturaの場合は「一般」→「転送またはリセット」です。
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をクリック:この機能は「消去アシスタント」と呼ばれ、iPhoneのリセットと同じような感覚で初期化できます。
- 管理者パスワードを入力:Macのログインパスワードを入力します。
- 確認画面で「続ける」をクリック:Apple IDからのサインアウト、Bluetoothデバイスのペアリング解除などが自動で行われます。
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」を最終確認:ボタンをクリックすると初期化が始まります。
macOS Big Sur以前(Intel Mac)
Intel搭載の古いMacBookの場合は、macOS復旧から初期化を行います。
- Macを再起動:再起動時に「Command + R」を押し続けます。
- macOSユーティリティが表示される:「ディスクユーティリティ」を選択します。
- 起動ディスクを消去:左側のリストから「Macintosh HD」を選び、「消去」ボタンをクリックします。フォーマットは「APFS」を選択してください。
- macOSを再インストール:ディスクユーティリティを終了し、「macOSを再インストール」を選択して画面の指示に従います。
売却・譲渡前には、以下の操作も忘れずに行ってください。
- iCloudからサインアウト
- iMessage(メッセージ)の登録解除
- 「Macを探す」のオフ
- Bluetoothデバイスのペアリング解除
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ノートパソコン初期化時の注意点とよくある失敗
初期化は比較的シンプルな作業ですが、思わぬ落とし穴もあります。ここでは、実際に多い失敗例と対策をご紹介します。
注意点1:バックアップ漏れによるデータ消失
最も多い失敗が「バックアップしたつもりが漏れていた」というケースです。特に以下の場所は見落としやすいので注意してください。
- デスクトップに直接置いたファイル
- ダウンロードフォルダ内のファイル
- アプリ独自の保存先(例:年賀状ソフトの住所録、確定申告ソフトのデータ)
- ブラウザに保存したパスワード
- LINEやSlackなどのチャット履歴(ローカル保存の場合)
バックアップ後は、外付けHDDやクラウドストレージの中身を必ず確認し、ファイルが正常に開けることを検証してください。
注意点2:BitLocker回復キーの未確認
Windows 10/11のProエディションやメーカー製パソコンの一部では、BitLocker(ビットロッカー)というドライブ暗号化機能が有効になっている場合があります。初期化時にBitLocker回復キーの入力を求められることがあるため、事前にMicrosoftアカウントのWebサイト(https://account.microsoft.com/devices/recoverykey)で確認しておきましょう。
回復キーがわからないと初期化が進まなくなるため、これは非常に重要な確認事項です。
注意点3:初期化中の強制終了
初期化中にパソコンの電源を切ると、OSが起動しなくなる可能性があります。初期化処理は必ず最後まで完了させてください。ACアダプターの接続を確認し、途中で抜けないようにしましょう。処理中に画面が暗くなっても、ハードディスクのアクセスランプが点滅していれば作業は進んでいます。
注意点4:売却・譲渡時のデータ消去が不十分
通常の初期化だけでは、専用のデータ復元ソフトを使えばデータを復元できてしまう場合があります。パソコンを他人に渡す場合は、以下の対策を行ってください。
- Windowsの場合:初期化時に「データのクリーニング」オプションを有効にする。または「cipher /w:C:」コマンドでデータを上書き消去する。
- Macの場合:Apple Silicon搭載Macであれば「消去アシスタント」で暗号化キーが破棄されるため、通常の初期化で十分安全です。Intel Macの場合は、ディスクユーティリティの「セキュリティオプション」で消去レベルを上げることができます。
企業で使用していたパソコンの場合は、情報セキュリティの観点から、専門業者による物理的なデータ消去を検討することも重要です。株式会社アイティークロスでも、IT資産管理やセキュリティに関する案件を多数手がけており、データ消去やIT資産の適切な処理は企業にとって非常に重要なテーマです。
注意点5:ドライバーやソフトの再インストール準備不足
初期化後は、各種デバイスドライバーの再インストールが必要になる場合があります。特に以下のドライバーは確認しておきましょう。
- グラフィックドライバー(NVIDIA、AMD、Intel)
- Wi-Fi・Bluetoothドライバー
- プリンタードライバー
- タッチパッドのドライバー
メーカーの公式サイトからドライバーを事前にダウンロードし、USBメモリに保存しておくと、初期化後にスムーズにセットアップできます。
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初期化後にやるべき設定と最適化
初期化が完了したら、パソコンを快適に使うための初期設定を行いましょう。この段階での設定が、今後のパソコンの快適さを大きく左右します。
ステップ1:Windows Updateを最新の状態にする
初期化直後はセキュリティパッチが適用されていない状態です。まずは「設定」→「Windows Update」から、すべての更新プログラムをインストールしてください。再起動を何度か求められることがありますが、すべて完了するまで繰り返しましょう。
ステップ2:セキュリティソフトの導入
Windows 11にはWindows Defenderが標準搭載されており、基本的なセキュリティ対策は行えます。ただし、より高度な保護が必要な場合は、有料のセキュリティソフトの導入を検討してください。初期化後はセキュリティが手薄な状態なので、なるべく早い段階で対策することが重要です。
ステップ3:必要なアプリケーションの再インストール
日常的に使用するアプリケーションを再インストールします。この際、以前は使っていたけれど実は不要だったソフトを見直す良い機会です。不要なソフトを入れないことで、パソコンの動作を軽く保てます。
優先的にインストールすべきソフトの例を以下にまとめました。
| カテゴリ | ソフトウェア例 |
|---|---|
| Webブラウザ | Google Chrome、Mozilla Firefox |
| オフィス | Microsoft Office、Google Workspace |
| コミュニケーション | Zoom、Teams、Slack |
| クラウドストレージ | OneDrive、Google Drive、Dropbox |
| テキストエディタ | Visual Studio Code、サクラエディタ |
| ファイル管理 | 7-Zip、WinRAR |
ステップ4:プライバシー設定の確認
Windows 10/11の初期設定では、多くのデータがMicrosoftに送信される設定になっています。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」から、不要な情報送信をオフにしましょう。特に「診断データ」「アクティビティの履歴」「広告ID」の設定を確認することをおすすめします。
ステップ5:バックアップデータの復元
事前にバックアップしておいたデータを元に戻します。復元する際は、デスクトップにファイルを大量に置くのではなく、フォルダ構成を整理して保存することで、今後のパソコンの使い勝手が向上します。
ステップ6:復元ポイントの作成
初期化直後のクリーンな状態で、システムの復元ポイントを作成しておくことをおすすめします。「コントロールパネル」→「システム」→「システムの保護」→「作成」から設定できます。今後トラブルが発生した場合に、このクリーンな状態に戻すことが可能になります。
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初期化以外の選択肢も知っておこう
ノートパソコンの不調をすべて初期化で解決する必要はありません。症状によっては、初期化よりも効果的で手軽な対処法があります。
ディスクのクリーンアップ
動作が重いだけなら、まずは不要ファイルの削除を試してみてください。Windowsの場合、「ディスクのクリーンアップ」機能や「ストレージセンサー」を使えば、一時ファイルやWindowsの古い更新ファイルを安全に削除できます。これだけで数GB〜数十GBの空き容量を確保できることもあります。
スタートアップアプリの見直し
起動が遅い場合は、「タスクマネージャー」→「スタートアップ」タブから、自動起動するアプリを確認してみましょう。不要なアプリの自動起動を無効にするだけで、起動時間が大幅に改善されるケースが多いです。
メモリやSSDの増設
ハードウェアの性能不足が原因の場合は、メモリの増設やHDDからSSDへの換装が効果的です。特にHDDを搭載した古いノートパソコンにSSDを導入すると、起動時間が5分から30秒程度に短縮されることもあります。
システムの復元
特定のソフトやドライバーのインストール後に不具合が出た場合は、「システムの復元」で問題発生前の状態に戻すことができます。初期化と比べてデータが消えないため、リスクが低い対処法です。
IT技術に関する知識を深めたい方にとって、こうしたトラブルシューティングスキルは非常に重要です。株式会社アイティークロスでは、未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを支援しており、パソコンの基本操作からサーバー構築まで幅広い研修制度を用意しています。異業種からの転職者が5割以上を占める実績があり、IT初心者でも着実にスキルアップできる環境が整っています。
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初期化に関する専門的な知識:IT業界で役立つ視点
ノートパソコンの初期化は個人利用だけでなく、IT業界の現場でも非常に重要なスキルです。ここでは、IT業務の視点から初期化に関連する知識を紹介します。
企業でのPC初期化(キッティング)
企業のIT部門では、新入社員へのPC配布や退職者からのPC回収時に大量のパソコンの初期化・セットアップ(キッティング)を行います。数十台〜数百台規模のキッティングでは、Microsoftの「Windows Autopilot」やイメージ展開ツール(Sysprep)を活用した効率的な方法が使われます。
こうしたIT資産管理やキッティング業務は、SES(システムエンジニアリングサービス)の現場でも需要が高い分野です。株式会社アイティークロスでは、大手自動車メーカーや金融機関、官公庁などの案件で、こうしたインフラ関連の業務に携わるエンジニアも多数活躍しています。
データ消去の規格と基準
法人の情報セキュリティにおいては、データ消去に関する明確な基準があります。代表的なものを以下にまとめます。
| 規格・基準 | 消去方法 | 概要 |
|---|---|---|
| NIST SP 800-88 | Clear / Purge / Destroy | 米国国立標準技術研究所が定めた基準。世界的に最も参考にされている。 |
| DoD 5220.22-M | 3回上書き | 米国国防総省の基準。現在はNIST基準に移行中。 |
| 総務省ガイドライン | 物理破壊またはソフト消去 | 日本の自治体・官公庁で参照される基準。 |
一般家庭での利用であれば、OSの初期化機能で十分なセキュリティを確保できますが、企業での利用ではこれらの基準に沿った対応が求められることがあります。
クラウド時代の初期化事情
近年はデータをクラウドに保存する利用スタイルが主流になりつつあります。OneDrive、Google Drive、iCloudなどのクラウドストレージを活用していれば、初期化後にアカウントにログインするだけで主要なデータが自動的に同期されます。
また、ChromebookのようにクラウドOSを採用したデバイスでは、初期化(Powerwash)が数分で完了します。今後のパソコンの使い方として、「いつでも気軽に初期化できる環境」を整えておくことは、快適なPC利用の秘訣と言えるでしょう。
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まとめ:ノートパソコンの初期化を安全に成功させるために
この記事では、ノートパソコンの初期化について、準備から具体的な手順、注意点、初期化後の設定まで網羅的に解説しました。最後に重要なポイントを整理します。
- 初期化の前に必ずバックアップを取る:外付けHDDやクラウドストレージなど複数の保存先を使い、漏れがないか確認する。
- MicrosoftアカウントやApple ID、ライセンスキーを事前に確認する:パスワードを忘れていると初期化後のセットアップが進まない。
- ACアダプターを接続して初期化中は絶対に電源を切らない:処理中の強制終了はOSの破損につながる。
- 売却・譲渡時はデータクリーニングオプションを有効にする:通常の初期化だけではデータが復元される可能性がある。
- 初期化後はWindows Updateとセキュリティ対策を最優先で行う:クリーンな状態を安全に保つことが重要。
- 初期化以外の選択肢も検討する:ディスクのクリーンアップやSSD換装で解決できる場合も多い。
- BitLocker回復キーの確認を忘れない:暗号化が有効な場合、回復キーがないと初期化が進まない。
ノートパソコンの初期化は正しい手順で行えば、初心者でも安全に実行できる作業です。この記事を参考に、焦らず一つひとつの手順を確認しながら進めてください。
なお、パソコンに関するスキルをさらに深めたい方、IT業界でのキャリアに興味がある方は、当サイトのIT転職やエンジニアのスキルアップに関する記事もぜひご覧ください。名古屋エリアでIT業界への転職を検討されている方は、充実した研修制度と多様なキャリアパスを提供する株式会社アイティークロスへのお問い合わせもお気軽にどうぞ。年間休日125日、残業月平均12.3時間と、ワークライフバランスを大切にしながら成長できる環境を整えています。
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よくある質問(FAQ)
ノートパソコンの初期化にかかる時間はどれくらいですか?
一般的に30分〜1時間程度で完了します。ただし、「クラウドからダウンロード」を選択した場合やデータクリーニングオプションを有効にした場合は、インターネット速度やストレージ容量によって1〜3時間程度かかることもあります。初期化後のWindows Updateも含めると、すべての設定完了まで2〜4時間を見込んでおくと安心です。
初期化するとWindowsのライセンスはどうなりますか?
ノートパソコンに付属しているWindowsのライセンスは、マザーボードに紐づけられているため、初期化しても失われません。初期化後に自動的にライセンス認証されます。ただし、自作PCやパーツを大幅に変更した場合は再認証が必要になることがあります。その場合はMicrosoftアカウントに紐づけておけば、オンラインで再認証できます。
初期化とクリーンインストールはどちらが良いですか?
一般的なトラブル解消であれば初期化(リセット)で十分です。初期化は操作が簡単で、メーカー製のドライバーやアプリも復元されるため、初心者にもおすすめです。一方、クリーンインストールはOSを完全に新規導入するため、より徹底的な環境のリセットが可能です。メーカー製プリインストールソフトが不要な場合や、OSのバージョンを変更したい場合はクリーンインストールが適しています。
初期化しても直らない場合はどうすればいいですか?
初期化しても症状が改善しない場合は、ハードウェアの故障が疑われます。特にHDDやSSDの劣化、メモリの不良、バッテリーの寿命、マザーボードの故障などが考えられます。Windowsに搭載されている「メモリ診断ツール」や、CrystalDiskInfoなどの無料ソフトでストレージの健康状態を確認してみてください。改善が見られない場合は、メーカーのサポートや専門の修理業者への相談をおすすめします。
パソコンを売却する際、初期化だけで個人情報は安全ですか?
通常の初期化だけでは、専用のデータ復元ソフトを使えばデータを復元できる可能性があります。売却・譲渡する場合は、Windowsの初期化時に「データのクリーニング」オプションを有効にしてください。これによりドライブ全体にランダムデータが上書きされ、復元が困難になります。より確実に消去したい場合は、「cipher /w:C:」コマンドの実行や、専用のデータ消去ソフト(DBAN、Eraser等)の使用も検討してください。
初期化中にエラーが出て完了できない場合の対処法は?
初期化中にエラーが発生した場合は、以下の手順を試してください。まず、外付けデバイス(USBメモリ、外付けHDDなど)をすべて取り外して再試行します。それでも失敗する場合は、「クラウドからダウンロード」と「ローカル再インストール」の別の方法を試してください。いずれも失敗する場合は、回復ドライブやWindows公式のメディア作成ツールで作成したインストールメディアからの起動を試みてください。ストレージの故障が原因の場合もあるため、改善しなければハードウェア診断を行うことをおすすめします。
初期化するとOfficeも消えてしまいますか?
はい、初期化するとインストール済みのOfficeは消去されます。ただし、ライセンス自体は失われません。Microsoft 365(旧Office 365)の場合は、初期化後にMicrosoftアカウントでサインインし、office.comからダウンロード・再インストールできます。買い切り版のOffice 2019/2021の場合も、Microsoftアカウントに紐づけていれば、同様にaccount.microsoft.comから再インストール可能です。プロダクトキーは念のため事前に控えておきましょう。