Google Cloudとは?基本概要と他クラウドとの違い
Google Cloud(正式名称:Google Cloud Platform、略称GCP)は、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスです。Gmail・YouTube・Google検索など、世界中で使われるサービスと同じインフラ上に構築されています。
クラウドサービスとは、サーバーやストレージなどのITリソースをインターネット経由で利用できる仕組みのことです。自社でサーバーを購入・管理する必要がなく、必要なときに必要な分だけ使える点が大きな特徴です。
現在、クラウド市場ではAWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloudの3大プラットフォームが主流となっています。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 比較項目 | Google Cloud | AWS | Microsoft Azure |
|---|---|---|---|
| 運営企業 | Amazon | Microsoft | |
| 世界シェア(2024年時点) | 約12% | 約31% | 約25% |
| 強み | AI・データ分析・BigQuery | サービス数・導入実績 | Microsoft製品連携 |
| 無料枠 | 90日間300ドル+Always Free枠 | 12か月無料枠あり | 12か月無料枠あり |
| 料金体系 | 秒単位課金・自動割引 | 時間単位が多い | 時間単位が多い |
| 日本リージョン | 東京・大阪 | 東京・大阪 | 東京・大阪 |
Google Cloudが特に優れているのは、ビッグデータ処理とAI・機械学習の分野です。BigQueryやVertex AIなど、Googleの技術力を活かした高性能なサービスが揃っています。
また、料金面でも独自の強みがあります。Google CloudのCompute Engine(仮想マシン)は秒単位の課金に対応しており、短時間の利用でも無駄なコストが発生しにくい設計です。さらに、長期利用すると自動的に割引が適用される「継続利用割引」も大きなメリットです。
近年は日本企業での導入も加速しており、Google Cloudの使い方を身につけることはエンジニアのキャリアアップにも直結します。実際に、SES(システムエンジニアリングサービス)の現場でもGoogle Cloud関連の案件が増加傾向にあります。
Google Cloudの始め方|アカウント作成から初期設定まで
Google Cloudの使い方を学ぶ第一歩は、アカウントの作成と初期設定です。ここでは、手順をステップバイステップでご案内します。
ステップ1:Googleアカウントの準備
Google Cloudを利用するには、Googleアカウントが必要です。すでにGmailを使っている方は、そのアカウントをそのまま利用できます。
ビジネス利用の場合は、個人用とは別に業務専用のGoogleアカウントを作成することをおすすめします。セキュリティやアクセス管理の観点で、個人用と分けておくと安心です。
ステップ2:Google Cloudコンソールへアクセス
ブラウザでGoogle Cloudコンソール(cloud.google.com)にアクセスし、Googleアカウントでログインします。初めての方には、90日間有効な300ドル分の無料クレジットが自動的に付与されます。
この無料クレジットは、ほぼすべてのサービスで利用可能です。学習用途であれば、90日間の無料枠だけで十分にGoogle Cloudの使い方を習得できます。
ステップ3:請求先アカウントの設定
無料トライアルの利用にもクレジットカードの登録が必要です。ただし、無料トライアル期間中に自動的に課金されることはありません。
登録の流れは次のとおりです。
- Google Cloudコンソール上部の「無料で開始」ボタンをクリック
- 国と利用目的(個人 or ビジネス)を選択
- クレジットカード情報を入力
- 利用規約に同意して登録完了
ステップ4:プロジェクトの作成
Google Cloudでは、すべてのリソースを「プロジェクト」という単位で管理します。プロジェクトとは、利用するサービスやデータをまとめる箱のようなものです。
プロジェクトの作成手順は以下のとおりです。
- コンソール上部のプロジェクト選択メニューをクリック
- 「新しいプロジェクト」を選択
- プロジェクト名を入力(例:my-first-project)
- 組織とフォルダは初期設定のままでOK
- 「作成」ボタンをクリック
プロジェクト名は後から変更しにくいため、分かりやすい名前をつけましょう。学習用であれば「study-gcp-2025」のような名前が管理しやすいです。
ステップ5:APIの有効化とIAM設定
Google Cloudの各サービスを利用するには、そのサービスのAPI(Application Programming Interface)を有効化する必要があります。例えば、仮想マシンを使いたい場合はCompute Engine APIを有効にします。
IAM(Identity and Access Management)は、誰がどのリソースにアクセスできるかを管理する仕組みです。個人利用の場合はデフォルト設定で問題ありませんが、チーム開発では適切な権限設定が重要です。
ここまでの初期設定が完了すれば、Google Cloudの各サービスを自由に試す準備が整います。
まず覚えたい!Google Cloudの主要サービス7選
Google Cloudには200以上のサービスがありますが、初心者がまず覚えるべき主要サービスを7つに厳選して解説します。
1. Compute Engine(仮想マシン)
Compute Engineは、Google Cloud上で仮想サーバーを作成・実行するサービスです。AWSのEC2に相当します。
Linux・Windowsの両方に対応しており、Webサーバーやアプリケーションサーバーとして利用できます。マシンタイプ(CPUやメモリの構成)を柔軟に選べるため、小規模な検証環境から大規模な本番環境まで対応可能です。
料金は秒単位の課金が適用されるため、テスト用途で数分だけ起動するような使い方でもコストを最小限に抑えられます。
2. Cloud Storage(オブジェクトストレージ)
Cloud Storageは、画像・動画・バックアップデータなどのファイルを保存するサービスです。AWSのS3に相当します。
ストレージクラスが4種類用意されており、アクセス頻度に応じて最適なコストで保存できます。
| ストレージクラス | 用途 | 保存コスト目安 |
|---|---|---|
| Standard | 頻繁にアクセスするデータ | 最も高い |
| Nearline | 月1回程度のアクセス | やや安い |
| Coldline | 四半期に1回程度のアクセス | 安い |
| Archive | 年1回未満のアクセス | 最も安い |
3. BigQuery(データウェアハウス)
BigQueryは、Google Cloudの最大の差別化ポイントといえるサービスです。数テラバイト規模のデータを数秒で分析できるサーバーレスのデータウェアハウスです。
SQLの知識があれば誰でも大規模データ分析を実行できます。サーバーの構築や管理が一切不要で、クエリ(データ検索処理)の実行量に応じた従量課金のため、初期費用もかかりません。
毎月1TBまでのクエリ処理と10GBのストレージが無料枠で利用できるため、学習用途には十分です。
4. Cloud Run(サーバーレスコンテナ)
Cloud Runは、コンテナ化されたアプリケーションをサーバーレスで実行できるサービスです。Dockerコンテナをデプロイするだけで、自動スケーリングやHTTPS対応が完了します。
リクエストがないときはインスタンスがゼロになるため、使った分だけの課金で無駄なコストが発生しません。個人開発や小規模サービスの運用に最適です。
5. Cloud SQL(マネージドデータベース)
Cloud SQLは、MySQL・PostgreSQL・SQL Serverに対応したフルマネージドのリレーショナルデータベースサービスです。
バックアップの自動化、レプリケーション(データ複製)、パッチ適用などの運用作業をGoogleが代行してくれます。データベースの構築経験がある方であれば、オンプレミスからの移行もスムーズです。
6. Google Kubernetes Engine(GKE)
GKE(Google Kubernetes Engine)は、コンテナオーケストレーションツールであるKubernetesのマネージドサービスです。
Kubernetes自体がGoogleで生まれた技術のため、Google Cloudとの親和性は非常に高いです。複数のコンテナを効率的に管理・運用できるため、マイクロサービスアーキテクチャの構築に活用されています。
7. Vertex AI(AI・機械学習プラットフォーム)
Vertex AIは、機械学習モデルの構築・トレーニング・デプロイを一元管理できるプラットフォームです。
コードを書かずにモデルを構築できるAutoML機能も備えており、機械学習の専門知識がない方でもAIを活用できます。近年注目の生成AI(Gemini)もVertex AI上で利用可能です。
これら7つのサービスを理解すれば、Google Cloudの使い方の基本はしっかり押さえられます。実際のプロジェクトでは、これらのサービスを組み合わせて利用することがほとんどです。
【実践編】Google Cloudで仮想マシンを立ち上げてみよう
Google Cloudの使い方を理解するには、実際に手を動かすのが一番です。ここでは、最もベーシックなCompute Engineで仮想マシン(VM)を作成する手順を具体的に解説します。
仮想マシン作成の全手順
- コンソールにログイン:Google Cloudコンソール(console.cloud.google.com)にアクセスします
- Compute Engine APIの有効化:左側のナビゲーションメニューから「Compute Engine」→「VMインスタンス」を選択。初回はAPIの有効化を求められるので「有効にする」をクリックします(有効化に数分かかる場合があります)
- インスタンスの作成:「インスタンスを作成」ボタンをクリックします
- 基本設定の入力:以下の項目を設定します
| 設定項目 | 推奨値(学習用) | 説明 |
|---|---|---|
| 名前 | my-first-vm | インスタンスの識別名 |
| リージョン | asia-northeast1(東京) | サーバーの物理的な場所 |
| ゾーン | asia-northeast1-a | リージョン内の具体的な場所 |
| マシンタイプ | e2-micro | vCPU×2、メモリ1GB(無料枠対象) |
| ブートディスク | Debian Linux | OS(Ubuntuも選択可) |
| ディスクサイズ | 10GB | ストレージ容量 |
上記の設定で、右側に表示される月額料金の見積もりを確認しましょう。e2-microインスタンスは、一定の条件下でAlways Free枠の対象となるため、無料で利用できる場合があります。
- ファイアウォールの設定:Webサーバーとして使用する場合は「HTTPトラフィックを許可する」と「HTTPSトラフィックを許可する」にチェックを入れます
- 作成ボタンをクリック:数十秒でインスタンスが起動します
仮想マシンへの接続方法
インスタンスが起動したら、「SSH」ボタンをクリックするだけでブラウザ上にターミナルが開きます。特別なSSHクライアントのインストールは不要です。
接続後、以下のコマンドを試してみましょう。
サーバー情報の確認:
uname -a と入力すると、Linuxカーネルのバージョンが表示されます。
Webサーバーのインストール:
sudo apt update を実行してパッケージ一覧を更新し、次に sudo apt install -y nginx でNginx(Webサーバーソフトウェア)をインストールします。
インストール完了後、VMインスタンスの外部IPアドレスをブラウザに入力すると、Nginxのウェルカムページが表示されます。これでGoogle Cloud上にWebサーバーが構築できました。
重要:リソースの停止・削除を忘れずに
学習が終わったら、必ずインスタンスを停止または削除してください。起動したままにすると課金が発生し続けます。
停止と削除の違いは以下のとおりです。
- 停止:インスタンスは残るがCPU課金が停止。ディスク課金は継続
- 削除:インスタンスとディスクの両方が完全に削除され、課金も停止
学習用で再利用しない場合は「削除」をおすすめします。不要なリソースを放置してしまうのは、Google Cloud初心者にありがちな失敗です。
Google Cloudの料金体系と費用を抑える5つのコツ
Google Cloudの使い方を学ぶ上で、料金の仕組みを理解しておくことは非常に重要です。想定外の請求を防ぐためのポイントを解説します。
Google Cloudの料金体系の基本
Google Cloudの料金は、基本的に従量課金制です。使った分だけ支払う仕組みで、初期費用はかかりません。
主な課金要素は次のとおりです。
- コンピューティング:仮想マシンの稼働時間・スペック
- ストレージ:保存したデータ量
- ネットワーク:Google Cloud外部へのデータ送信量(下りトラフィック)
- API呼び出し:各サービスへのリクエスト回数
特に注意すべきはネットワーク料金です。Google Cloudへのデータアップロード(上りトラフィック)は無料ですが、ダウンロード(下りトラフィック)には料金が発生します。
費用を抑える5つのコツ
コツ1:無料枠を最大限活用する
Google Cloudには「Always Free」と呼ばれる永続的な無料枠があります。代表的なものを紹介します。
- Compute Engine e2-microインスタンス:月1台(米国リージョン限定)
- Cloud Storage:月5GBまで
- BigQuery:月1TBのクエリ処理、10GBのストレージ
- Cloud Functions:月200万回の呼び出し
- Cloud Run:月200万リクエスト
コツ2:予算アラートを設定する
コンソールの「お支払い」→「予算とアラート」から、月額の上限金額を設定できます。設定した金額の50%・90%・100%に達した時点でメール通知が届く仕組みです。
学習用であれば、月額1,000円〜3,000円程度の予算アラートを設定しておくと安心です。
コツ3:不要なリソースを定期的に確認する
「作ったまま忘れていた」リソースが課金され続けるケースは非常に多いです。以下のリソースは特に注意してください。
- 停止したVMに紐づく永続ディスク
- 使われていない静的外部IPアドレス(未割り当てだと課金対象)
- 放置されたCloud SQLインスタンス
- 不要なスナップショットやイメージ
コツ4:確約利用割引(CUD)を検討する
1年または3年の利用をコミットすることで、最大57%の割引が適用されます。本番環境で継続利用するリソースがある場合は積極的に活用しましょう。
コツ5:料金計算ツールを活用する
Google Cloud Pricing Calculator(公式料金計算ツール)を使えば、サービスの構成を入力するだけで月額料金の見積もりが算出されます。構築前に必ず見積もりを確認する習慣をつけましょう。
Google Cloud認定資格でキャリアアップを目指そう
Google Cloudの使い方をしっかり学んだ後は、認定資格の取得がキャリアアップの大きな武器になります。
Google Cloud認定資格の種類
Google Cloudの認定資格は、レベル別に以下のように分かれています。
| レベル | 資格名 | 対象者 | 試験料 |
|---|---|---|---|
| 入門 | Cloud Digital Leader | IT初心者・ビジネス職 | 99ドル |
| 中級 | Associate Cloud Engineer | クラウド実務経験半年以上 | 200ドル |
| 上級 | Professional Cloud Architect | クラウド設計3年以上 | 200ドル |
| 上級 | Professional Data Engineer | データ基盤設計3年以上 | 200ドル |
| 上級 | Professional Machine Learning Engineer | ML実務経験3年以上 | 200ドル |
初心者の方はCloud Digital Leaderから始めるのがおすすめです。技術的な深い知識よりも、Google Cloudの全体像やクラウドの基本概念が問われるため、学習のハードルが低いです。
実務でGoogle Cloudを扱うエンジニアを目指す方は、Associate Cloud Engineerを目標にしましょう。コンソール操作やgcloudコマンドを使ったリソース管理の実践力が求められます。
効果的な学習ロードマップ
Google Cloudの使い方を効率的に習得するための学習ステップをご紹介します。
- 1〜2週目:Google Cloud Skills Boost(公式学習プラットフォーム)で基礎コースを受講
- 3〜4週目:無料クレジットを使って実際にサービスを操作
- 5〜6週目:小規模な個人プロジェクトを構築(Webアプリのデプロイなど)
- 7〜8週目:模擬試験で弱点を把握し、集中的に復習
- 9〜10週目:資格試験を受験
約2〜3か月の学習で、Cloud Digital LeaderまたはAssociate Cloud Engineerの取得が十分に狙えます。
資格取得後のキャリアパス
Google Cloud認定資格を持つエンジニアの市場価値は年々上昇しています。2024年の調査によると、クラウド認定資格保有者の平均年収は、非保有者と比較して約15〜20%高いというデータもあります。
SES業界においても、クラウド関連のスキルを持つエンジニアは引く手数多です。株式会社アイティークロスでは、大手自動車メーカーや金融機関、官公庁のプロジェクトにおいてGoogle CloudやAWSを活用した案件が増えており、クラウドスキルを持つエンジニアのニーズが高まっています。
アイティークロスでは、未経験者でもクラウド技術を身につけられるよう充実した研修制度を用意しています。個人の希望を100%ヒアリングした上でキャリアパスを設計するため、「Google Cloudを使える環境で働きたい」という要望にも応えられます。実際に、異業種からIT業界に転職された方が5割以上在籍しており、名古屋エリアを中心に多くのエンジニアが活躍しています。
現場で使えるGoogle Cloud活用事例と構成パターン
Google Cloudの使い方をさらに深く理解するために、実際の業務でよく使われる構成パターンを紹介します。
パターン1:Webアプリケーションの構築
最もベーシックな構成です。企業のコーポレートサイトやWebサービスの基盤として利用されます。
- フロントエンド:Cloud Storage + Cloud CDN(静的ファイル配信)
- バックエンド:Cloud Run または GKE(アプリケーション実行)
- データベース:Cloud SQL(リレーショナルDB)
- 認証:Firebase Authentication(ユーザー認証)
この構成であれば、サーバー管理の手間を最小限に抑えながら、スケーラブルなWebアプリケーションを運用できます。
パターン2:データ分析基盤の構築
マーケティングデータや業務データの分析を行う基盤です。Google Cloudが最も得意とする領域です。
- データ収集:Pub/Sub(リアルタイムデータ取り込み)
- データ加工:Dataflow(ETL処理)
- データ蓄積・分析:BigQuery(SQL分析)
- 可視化:Looker Studio(ダッシュボード作成)
BigQueryとLooker Studio(旧Googleデータポータル)を組み合わせることで、専門的なBIツールを導入しなくても高度なデータ可視化が可能です。
パターン3:AI・機械学習の活用
画像認識、自然言語処理、需要予測などのAI活用を実現する構成です。
- データ準備:Cloud Storage + BigQuery
- モデル構築:Vertex AI(AutoML または カスタムトレーニング)
- モデルデプロイ:Vertex AI Endpoints
- 生成AI活用:Gemini API
Googleが開発した大規模言語モデル「Gemini」もVertex AI経由で利用でき、チャットボットやコンテンツ生成などの生成AIアプリケーションを構築できます。
パターン4:ハイブリッドクラウド構成
既存のオンプレミス環境とGoogle Cloudを組み合わせる構成です。大規模な企業システムの移行や、段階的なクラウド化に利用されます。
- 接続:Cloud VPN または Cloud Interconnect
- コンテナ管理:Anthos(マルチクラウド対応のKubernetes管理)
- 移行ツール:Migrate to Virtual Machines
製造業や金融機関など、セキュリティ要件が厳しい業種では、完全クラウド化ではなくハイブリッド構成を選択するケースが多いです。
こうした構成パターンの知識は、クラウドエンジニアとして現場で活躍するために欠かせません。Java、PHP、Python、JavaScriptなどのプログラミング言語のスキルと組み合わせることで、より幅広い案件に対応できるようになります。
Google Cloud使い方でよくある失敗と対策
最後に、Google Cloudを使い始めた際に陥りやすい失敗パターンとその対策をまとめます。先人の失敗から学び、スムーズな学習を進めましょう。
失敗1:リソースの消し忘れによる高額請求
これが最も多い失敗です。特にGPU搭載の仮想マシンを起動したまま忘れると、1日で数千円〜数万円の請求が発生することもあります。
対策:予算アラートを必ず設定する。学習後は毎回リソースの一覧を確認して不要なものを削除する習慣をつけましょう。
失敗2:リージョン選択のミス
無料枠の一部は特定のリージョン(米国)に限定されています。東京リージョンで作成した場合、無料枠が適用されず課金されるケースがあります。
対策:Always Free枠の条件をGoogle Cloud公式ドキュメントで事前に確認する。コスト重視の場合は米国リージョンを選択しましょう。
失敗3:権限設定の甘さによるセキュリティリスク
IAMの権限を「オーナー」や「編集者」に安易に設定すると、不要な操作やデータ漏洩のリスクが高まります。
対策:最小権限の原則を徹底する。必要最低限の権限のみを付与し、定期的に権限の見直しを行いましょう。
失敗4:サービス間の通信料を見落とす
同じリージョン内のサービス間通信は無料ですが、異なるリージョン間の通信には料金が発生します。設計段階で通信経路を考慮しないと、想定外のネットワーク料金がかかります。
対策:関連するサービスは同じリージョンに配置する。構築前にPricing Calculatorで見積もりを確認しましょう。
失敗5:公式ドキュメントを読まずに進める
ブログ記事や動画だけで学習を進めると、情報が古かったり不正確だったりする場合があります。Google Cloudはサービスのアップデートが頻繁に行われます。
対策:必ずGoogle Cloudの公式ドキュメントを第一の情報源とする。日本語版も充実しているため、英語が苦手な方でも安心です。
まとめ:Google Cloudの使い方をマスターしてキャリアを広げよう
この記事で解説したGoogle Cloudの使い方のポイントを振り返りましょう。
- Google Cloudはビッグデータ処理とAI分野に強みを持つクラウドプラットフォーム
- 90日間300ドルの無料クレジットとAlways Free枠で、コストをかけずに学習できる
- まず覚えるべき主要サービスは、Compute Engine・Cloud Storage・BigQuery・Cloud Run・Cloud SQL・GKE・Vertex AIの7つ
- 仮想マシンの作成からWebサーバー構築まで、コンソール操作で手軽に体験できる
- 料金管理では予算アラートの設定と不要リソースの削除が必須
- Google Cloud認定資格の取得はエンジニアとしての市場価値向上に直結する
- リソースの消し忘れやリージョン選択ミスなど、初心者がよくある失敗を事前に把握しておくことが重要
Google Cloudの使い方を習得することは、クラウドエンジニアとしてのキャリアを大きく前進させます。名古屋エリアでも、大手企業を中心にクラウド活用プロジェクトは増え続けています。
株式会社アイティークロスでは、Google CloudやAWSを活用した多様な案件を保有しています。年間休日125日、残業月平均12.3時間という働きやすい環境で、クラウド技術のスキルアップを目指せます。IT業界未経験の方でも、充実した研修制度と個人の希望に寄り添ったキャリア設計で安心してスタートできます。
まずはGoogle Cloudの無料アカウントを作成して、今日から実際に触ってみることをおすすめします。手を動かした経験こそが、最も効果的な学習方法です。
よくある質問(FAQ)
Google Cloudは無料で使えますか?
はい、Google Cloudには2つの無料枠があります。1つ目は新規登録時に付与される90日間有効な300ドル分の無料クレジットです。2つ目は「Always Free」と呼ばれる永続的な無料枠で、Compute Engineのe2-microインスタンス(米国リージョン)やBigQueryの月1TBクエリ処理などが含まれます。学習目的であれば、無料枠の範囲内で十分にGoogle Cloudの使い方を習得できます。
Google CloudとAWSはどちらを学ぶべきですか?
どちらも優れたクラウドプラットフォームですが、目的によって選び方が変わります。データ分析やAI・機械学習を活用したい場合はGoogle Cloudが強みを持っています。一方、AWSはサービス数と導入実績で業界トップです。キャリアの幅を広げるには、まずどちらか一方を深く学び、その後もう一方にも触れることをおすすめします。クラウドの基本的な概念は共通しているため、片方を理解すればもう一方の習得もスムーズです。
Google Cloudの認定資格は初心者でも取得できますか?
はい、初心者の方にはCloud Digital Leaderという入門レベルの資格がおすすめです。この資格はクラウドの基本概念やGoogle Cloudの主要サービスの概要が問われるもので、深い技術的知識は必須ではありません。公式の学習プラットフォーム「Google Cloud Skills Boost」を活用し、2〜3か月程度の学習で取得を目指せます。試験料は99ドルです。
Google Cloudで高額請求を防ぐにはどうすればよいですか?
高額請求を防ぐための対策は3つあります。第一に、コンソールの「お支払い」メニューから予算アラートを設定し、設定金額に近づいた際にメール通知を受け取れるようにしましょう。第二に、使い終わったリソース(仮想マシン、データベースなど)は必ず停止または削除してください。第三に、未使用の静的外部IPアドレスや放置されたディスクなど、見落としやすいリソースを定期的にチェックする習慣をつけましょう。
Google Cloudのスキルを活かせる仕事にはどのようなものがありますか?
Google Cloudのスキルを活かせる職種は多岐にわたります。代表的なものとして、クラウドインフラエンジニア、データエンジニア、MLエンジニア、SRE(Site Reliability Engineer)、クラウドアーキテクトなどがあります。SES業界では、大手自動車メーカーや金融機関、官公庁のプロジェクトでクラウド関連の案件が増加しており、Google Cloudの知識を持つエンジニアの需要は高まっています。名古屋エリアでも、クラウドスキルを活かせるポジションは年々増えています。
Google CloudのBigQueryは何がすごいのですか?
BigQueryの最大の特徴は、数テラバイト規模の大量データを数秒〜数十秒で分析できる圧倒的な処理速度です。サーバーの構築や管理が一切不要なサーバーレス型で、SQLの知識さえあれば誰でも利用できます。料金はクエリで処理したデータ量に応じた従量課金で、毎月1TBまでのクエリ処理が無料です。他のデータウェアハウスサービスと比較して、初期費用ゼロ・運用コスト低・処理速度高という三拍子が揃っている点が高く評価されています。
プログラミング未経験でもGoogle Cloudは使えますか?
はい、Google Cloudの多くのサービスはWebブラウザ上のコンソール画面からマウス操作で利用できます。仮想マシンの作成やCloud Storageへのファイルアップロードなど、基本的な操作にプログラミング知識は不要です。ただし、より高度な自動化やアプリケーション開発を行う場合は、PythonやJavaScriptなどのプログラミングスキルがあると活用の幅が大きく広がります。まずはコンソール操作から始めて、徐々にスキルアップしていくのがおすすめです。
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